フィルゴードンのポーカー入門書を読んで5万円勝った話(ポーカー)
勉強したことがいつ、自分の身を助けるかはわかりません。
今すぐ役立つかもしれないし、5年後かもしれない。
はたまた、10年後かもしれません。
でも、何年先になろうと、勉強した事実が無駄になることはありません。
今回は、昔勉強したことが未来の自分を助けてくれる例として、初めて海外へポーカーをしに行った時の話をします。
目次
初めての海外ポーカー遠征
2017年、ポーカーを初めて2年目の春、僕は初めての海外遠征に来ていました。
場所は韓国のチェジュ島。
レートは2$-5$のリングゲーム。
フロップはQ♠7♠3♠。
相手はハンドを確認しなおしました。
その時、頭の中に、ある本の一文が浮かび上がってきました。
フィルゴードンのポーカー攻略法 入門編
2015年、大学入学と同時にポーカーを始めた僕は、ポーカーにドはまりしました。
人生で一番ポーカーが楽しかった時期で、寝ても覚めてもポーカーのことだけ考えて生きていました。
仲間とポーカーをして、そのあとプレイについて話し合って反省する。
1ハンドごとに学ぶことがあって、上達していくのが楽しかったです。
ポーカーにドはまりしているなか、初めてのポーカー本『フィルゴードンのポーカー攻略 入門編』を読みました。
発売は2010年。
元プロポーカープレイヤーのフィルゴードンが書いた、ポーカーの戦略本です。
2010年に書かれた本なので、今使える戦略はあまり載っていません。
しかし、当時のトッププロの考え方を知ることができる読み物としては、面白いです。
今は、ポーカー初心者向けのコンテンツが充実していますが、当時は初心者向けコンテンツが少なかったです。
少しでもポーカーがうまくなりたくて、情報を探していた僕にとって、本場のプロが書いた戦略書はとても魅力的でした。
ポーカーがうまくなりたい一心で読み込みました。
今振り返ると、あの時読んだ内容はあまり覚えていませんが、ひとつだけ覚えている内容があります。
それは、
「フロップモノトーンでハンドを確認したプレイヤーのハンドは、フラッシュじゃない。」
運命のモノトーンボード
チェジュ島でAPT(Asian Poker Tour)というポーカーの大会が行われるので、APTに参加するためにチェジュ島へ行きました。
到着した日、トーナメントは開催されていませんでした。
仕方ないのでリングゲームをしようとしたら、リングゲームの最低レートは2$-5$だと知りました。
2$-5$とは参加費が2$と5$のレートです。
わからないと思うので、どれぐらいのレートか簡単に説明します。
普通ポーカーでは、参加費の大きいほう(今回は5$)の100倍のお金を持って、テーブルに座ります。
つまり、2$-5$のレートとは500$(日本円で50000円)をかける必要があるということです。
もちろん、手が悪かったら降りるので、毎回500$かけるわけではありません。
しかし、勝負の時が来たら500$を全賭けします。
その時の僕の全財産かき集めた所持金が、100000円だったので500$は所持金の半分でした。
せっかく海外に来たんだからポーカーをやりたいという気持ちと、500$失うのが怖いという気持ちの両方を抱えつつ、テーブルに座りました。
開始数ハンド、J♡7♡で参加しました。
フロップはQ♠7♠3♠。
相手はハンドを確認しなおしました。
その時『フィルゴードンのポーカー攻略 入門編』の一文が脳裏に浮かびました。
「フロップモノトーンでハンドを確認したプレイヤーのハンドは、フラッシュじゃない。」
相手がポットの2/3ぐらいのベットをしてきました。
フラッシュ完成もある危険なボードですが、♠一枚のフラッシュドローもありますし、とりあえずコールしました。
ターンは5♡。
相手はポットベットを打ちました。
相手のハンド予想は、フラッシュまたはフラッシュドローです。
正直コールするかとても悩みました。
コールして負けたらかなりのチップを持っていかれます。
所持金の1/4ぐらい賭けることになるので、マネープレッシャーが半端なかったです。
最後はフィルゴードンのポーカー入門の言葉をお守り代わりに、コールしました。
リバーは2♣。
♠一枚もちフラッシュは完成していません。
相手はオールインをしてきました。
直観的には相手のハンドはフラッシュまたはフラッシュドローで、フラッシュドローのほうが出てくる確率が高そうなので、コールしたほうがいいと考えました。
しかし、勝てば500$ですが、負ければ500$マイナスです。
当時は(今でも)500$は大金だったので、相手のオールインにはめちゃくちゃビビりました。
期待値的にはコールだけど、フラッシュが出てくる可能性もある。
今なら期待値的にプラスであればコールできますが、当時はマネープレッシャーに押しつぶされる寸前でした。
でも、最後の最後にフィルゴードンの言葉を信じてコールしました。
相手のハンドは9♠7♣
僕のハンドはJ♡7♡
フィルゴードンの言葉通り、相手のハンドはフラッシュドローでした。
僕の勝ちです。
終わりに
実際、フロップモノトーンでハンド確認したら、必ずフラッシュドローというわけではありません。
相手のプレイを観察して、テルを確信したわけではありません。
ぶっちゃけると、フラッシュドローだったことはただのラッキーです。
しかし、ラッキーだろうと、マネープレッシャーに押しつぶされずにコールしたことは事実です。
『フィルゴードンのポーカー攻略 入門編』で学んだことが僕を助けてくれました。
この本を読んでいなければ、マネープレッシャーに負けてフォールドしていたでしょう。
ありがとうフィルゴードン。